大江戸の賑わいから鹿鳴館ファッションまで浮世絵は幕末からがおもしろい。
北斎、広重から最後の浮世絵師小林清親まで、絵師も豪華に勢揃いの130点。
浮世絵は庶民の様々な要望を反映するメディアで人々に愛された大衆芸術。幕末の財政は逼迫すれど町民文化は活気あふれ、浮世絵は情報がつまった「かわら版」として江戸を大いに賑わせました。
時は旅行ブームで広重の東海道五十三次が大ヒット。国貞、国芳が描くヒーローたちの物語は文字が読めない庶民に歴史を教え、寄せ絵で謎解き、風刺画で噂話、そんな大衆味あふれる浮世絵を求める江戸っ子たち。地震除けに「なまず絵」、十人童子は実は五人の子供の組み合わせ「五子十童図」、ダジャレ好きの北斎による「文字絵」等など。おめかしにペットの世話に大忙しの江戸の暮らしが描かれた浮世絵には遊び心が満載。
黒船来航。異国ブームが到来すると浮世絵はニュース速報として巷を駆け巡り、それを伝える絵師たちは新しい表現に挑み視覚効果を狙ったワイド画面な浮世絵も登場。
科学が進歩してもまねできない絵師たちの豊かなイマジネーションの世界をお楽しみください。
展示品の紹介
1.幕末は旅行ブーム 広重と北斎の東海道五十三次 他
2.江戸のファッション 広重、豊国、国貞、人気絵師の美人画
3.ペットブーム到来 国芳、芳年とその弟子たちが勢揃い
5.江戸の娯楽 芝居絵、武者絵
6.江戸人の遊び心 寄せ絵、縁起絵、なまず絵
7. 時代はいよいよ明治へ 小林清親の光線画による都市の情景
8. ハイカラさんと鹿鳴館スタイル 三代広重、揚州周延による赤が鮮やかな明治浮世絵
